アローン2。 「ホームアローン・・・」を彷彿させるタイトルになってしまったが 実際、2作目というのは得てして期待外れの場合が多い。 それは1作目がヒットしたから安易に2作目を作ってしまおうという製作者側の打算と、1作目への思い入れが強いあまり2作目にそれ以上を期待してしまう観客との、埋められないギャップによるものだ。 だが、それはあくまで1作目が面白かったから起こりえるもの。 そもそも1作目が面白くもなんともない本作「ALONE」において、2作目があるとは誰も思いもしない。 そう、僕自身でさえ。 だがそれはこんなに早く実現してしまう。 あれから100年後…、 というのはセンセーショナルなドラクエ2のコピーだが、 あれから3週間後… 僕は再び単独行に出る。 例によって北摂の山間部をバイクで走る。 前回のように暑くなく、爽やかな気候で気分爽快だ。 道端にはもうコスモスが咲いている。 |
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向かったのは、大阪と京都の境に位置する渓流「るり渓」 温泉、ゴルフ場などが開発され ちょっとしたレジャースポットとなっている。 そのるり渓のほど近くに、北摂の最高峰「深山」がある。 標高791m。 決して高いとはいえないが、 前回の大岩ヶ岳に比べると倍ほど高い。 前回の反省点・・・ それは、とにかく暑く、鬱蒼として気持ち悪さしか残らなかったこと。 これを避けるには、少しでも高い山、開けた山に行くしかない。 そういう意味ではこの深山はかなり良い選択のはずだ。 るり渓から歩けるということで、 整備されたハイキングコースとなっている。 さらにこの辺りでは珍しく、山頂付近は笹原が広がっているという。 とにかく少しでも気持ちよさを感じられるように・・・ 今までは登りごたえが無さそうだから避けてきた山だが どんな山にも需要はあるのだ。 |
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実際、登ってみてビックリした。 登り始めこそ木々に覆われていたが 少し登ると一気に展望が開ける。 想像以上に景色がいい。 気持ちいい・・・ 山としての登り応えはさておき、 展望の良さは100点満点。 |
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本音を言うと、この日もそれほど乗り気ではなかった。 例によって家を空けるために外出しなければいけないという受動的な理由。 しかも午後からの半日だけ。 気乗りしないながらも無理やりターゲットは決めた。 だが、朝起きた時は天気も悪く、 テンションはてんで上がらなかった。 それでもここまで来て、 こうしてこの景色を見た時には 僕はちょっと満足していた。 やっぱり山は気持ちいい(時は気持ちいい) |
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そんな爽やかな感動に浸っていた時、 ふと、僕はあるものに目を奪われた。 目指すピークに人影がある。 その横に・・・肉眼でもはっきり分かる・・・ |
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バイク!! この辺りの北摂の山は都心に近いので マウンテンバイクはけっこう見かけるが・・・ あれは紛れも無く、モノホンのオートバイ。 オフロード用のバイクだ。 おそらく向こう側から乗り入れが出きるようになっているんだろうが こんな山の頂でバイクを見るとは、さすがに仰天。 興ざめとかそういう問題じゃなく、仰天。 |
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そして、僕がそのピークに着いた時、 まだそのバイクメン2人はくつろいでいた。 うーむ、 とても見晴らしのいいピークだが、 バイクメンがいるとなんだかゆっくり留まっていられない。 また後で来るか、 ということで、先にその奥に続く本当の山頂へ向かうことにした。 なるほど、この道をバイクで乗りこんできたわけか。 これは確かに気持ちいいだろうな・・・ |
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さて、この山の本当の山頂は、 NTTの施設やら神社やらがあって 車も乗り入れることができるようになっている。 やっぱりいくら景色が良くても 山頂に人工物があるというのはいただけない。 予想通り、ラジコンのグライダーで遊んでる人達がいたので、 写真だけ撮ってそそくさとさっきのバイクピークに引き返す。 |
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どうも居場所がないなぁ。 このまま休憩もできずに帰ることになるのかなぁと思っていると さっきのバイクメンとすれ違い、帰っていったので ピークに戻った時には誰もいない1人の空間となった。 ここでようやくほっと一息。 なんか 前回は誰もいない薄暗い山で気持ち悪すぎたが、 今回のように人がいる山は、それはそれで落ち着かない。 これは1人でレストランに入れるかどうか、 ということに通じる気がする。 僕は無理だ。 やはり僕には単独行は向いていないようだ。 ともあれ、今この瞬間だけはこのピークを1人占め。 気持ちいい。 ここぞとばかりセルフショットを撮りまくっていたら 気づいたらすぐそばに3人組のグループハイカーが・・・ ハズい・・・・ 寝転んで知らんぷりを決め込む。 あれ・・・空が・・・ |
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空が異常に気持ちいい。 グループとか、単独とか、 そんなこと忘れるぐらい気持ちいい。 そのままそこで少し時間を過ごす。 今日は…正解かな。 |
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帰りはまた田舎道を あえて幹線道路は走らずに、 曲がりくねった細い道を行く。 あちこちで行き止まりになるが それもまた楽しい。 |